城の工夫

これらの巨大な建造物の頂点に立っていた大名。彼らは城について2つのことに注意を払っていました。それは、自分の地位を示すために、できるだけ大きく、優雅で、豊かな城を作ることが非常に重要だったということです。同様のことは世界中の歴史上の支配者たちにも見られます。

もちろん日本の城は美しさはもとより、防衛を目的として作られています。私たちの先祖は軍事上の法則を熟知しており、景観を生かした最適な場所を選んで城を建てたのです。

「水城」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?歴史家によると書物に登場する日本で最初の城がこの水城で、紀元前7世紀に天智天皇が作ったものとされています。日本で築城が始まるのは中世になってからだと思っているかもしれませんが、そうではありません。

古代には数多くの城があり、戦争が頻繁に行われていたため建築技術が常に進歩する必要がありました。世界のどこであっても戦争は罪の無い人々を苦しめる最悪のものであることは誰もが認めるところですが、戦争によって技術が発展したことは事実です。その技術は現在日常生活に活かされていますが、もし戦争が無ければあなたが好きなゲームも存在しなかったかもしれません。

ヨーロッパの要塞を見たことがある人は、日本の城とはまったく違うと思うかもしれません。外観だけ見ればそれは正しい意見です。すなわち、日本の城とヨーロッパの城には共通点が多数あるのです。例えば、両方が丘の上に城を建てています。高い場所に建てることで見晴らしが良いという利点が生まれ、警護が楽になります。また、攻撃する側は城を登ることで疲労するため、包囲攻撃が難しくなります。さまざまな罠を仕掛けたり、高い壁があるという点も共通しています。

最後に、中世に栄えた日本の三大城郭、松本城、姫路城、熊本城をご紹介しましょう。いずれも一見の価値があります。16世紀に建てられた松本城は、現存する5層の天守閣の中で日本最古のお城です。また、その見事な白壁がひときわ目を引く姫路城は、非常によく保存されているのが特徴です。歴史の授業をよく聞いていた人なら、熊本城が1877年の戦いで焼失したことをご存知でしょう。しかし、専門家らの手で復元されたおかげで、今日、600本の桜と一緒にその堂々たる姿を楽しむことができます。